生活費はキャピタルゲインとインカムゲインのハイブリッドがおすすめ
専業投資家の場合、生活費は投資収益でまかなうことになりますが、どの収益を充当するかは投資戦略上大きなポイントになります。
不動産投資の場合は賃貸収入が定期的に入ってきますので、それを生活費にすることになると思います。
問題は株式投資の場合です。
株式投資の収益はキャピタルゲイン(売却益)とインカムゲイン(配当)がありますが、キャピタルゲインの場合、収益が不安定であるため、生活費には不向きです。
大きく利益が出た年や時期に利益確定売りをして、生活資金としてプールするということも手段としてありますが、長い下落相場が続いてプール資金が底をつくようなことがあった場合、不本意な売りをしなければならず、また精神的にもきつくなってきます。
従って、インカムゲインである配当を生活費に充当することが望ましいですが、株式の平均配当利回りは東証1部で1.5%(税引き後、2021年1月12日現在)ですので、仮に400万円/年を得ようとすると、2億7千万円程度の資金が必要となります。
もちろん2億7千万円以上の資金がある方はそれでいいですが、そこまで無い場合は検討が必要であり、以下の方法が考えられます。
以上について、以下の条件で試算してみます。
投資資金)1億円
生活資金)400万円/年
生活資金充当金額)インカムゲイン:300万円、キャピタルゲイン:100万円
税引き後配当利回り)Jリート/高配当株式:4%、その他の株式:1.5%
結果、投資額は以下の通りになります。
Jリート+高配当株式 :6000万円
その他の株式 :4000万円
これであれば、キャピタルゲインのうち100万円/年を生活資金に充当しても資産拡大は十分に可能です。
投資資金は1億円程度が必要となりますが、生活資金を抑えれば少なくすることも可能ですので、ご自分の状況に合わせて検討してみてはいかがでしょうか。